風俗で働く時に心配なのが性病(性感染症)ですよね。
でもちゃんと気を付けていれば、性病から身を守ることができます。
今回はそんな性病について説明しましょう。
性病の知識を身につける
性病の予防の為には、まず性病の知識を身につけることが大切です。
性病(性感染症、性行為感染症)は「Sexually Transmitted Diseases」を略して「STD」とも呼ばれています。
これは性行為、フェラチオ、ディープキスなどの粘膜接触で感染する病気のことです。
代表的なものには下記のものがあります。
病名 | 原因 | 感染経路 | 潜伏期間 | 症状 |
クラミジア | 細菌 | 粘膜接触 | 2~3週間 | おりもの、喉痛、痰、子宮炎、卵管炎 |
淋病 | 細菌 | 粘膜接触、タオルなど、母子感染 | 2~5日間 | おりもの、不正出血、下腹部痛、排尿痛、喉痛、痰、膣炎、子宮炎、卵管炎、発熱 |
梅毒 | 細菌 | 粘膜接触、母子感染 | 2~3週間 | 1期:しこり 2期:発疹、発熱、頭痛、疲労感 3期:骨・筋肉・内臓などに硬いしこり 4期:心臓・血管・神経の障害 |
AIDS(エイズ) | ウイルス | 粘膜接触、血液感染、母子感染 | 約10年 | 免疫力低下による様々な感染症 |
B型肝炎 | ウイルス | 粘膜接触、血液感染、母子感染 | 1~6ヶ月 | 肝炎、肝機能障害、肝硬変、肝臓がん |
ヘルペス | ウイルス | 粘膜接触 | 3~7日間 | 唇・性器周辺に水疱 |
尖圭コンジローマ | ウイルス | 粘膜接触 | 3~4ヶ月 | 性器・肛門周辺にイボ状の小腫瘍 |
トリコモナス | 寄生虫 | 粘膜接触、タオルなど | 1~3週間 | おりもの、異臭、性器・膣のかゆみ、痛み |
カンジダ | 常在菌 | – | – | おりもの、性器・膣のかゆみ・痛み・腫れ |
尚、細菌とウイルスの違いは下記の通りです。
- 細菌:単細胞生物で細胞分裂により増殖する。
- ウイルス:細菌の1/50程度の大きさで細胞がなく、細胞の中で増殖する。
クラミジア
「クラミジア・トラコマチス」という細菌が、粘膜接触で感染して起きます。
潜伏期間は2~3週間で、おりものが少し増える程度で無症状のことが多く、気付かないこともあります。
のどに感染した場合は、のどの痛み、腫れ、咳、痰、発熱などの風邪のような症状が出ます。
感染したまま放置していると、子宮や卵管などの炎症や、不妊・流産・早産の原因になることもあります。
特徴
自覚症状がほとんどないやっかいな性病です。
男性の場合、おしっこをするときに痛みを感じる人もいるようです。
淋病
「淋菌」という細菌が、粘膜接触で感染して起きます。
感染者が使用したタオル類や浴室の床・浴槽の縁などからも感染する可能性があります。
潜伏期間は2~5日間で、女性の感染者の8割は無症状です。
症状がある場合は、排尿痛・不正出血・下腹部痛・膿性のおりものがあります。
のどに感染した場合は、のどの痛み、腫れ、咳、痰、発熱などの風邪のような症状が出ます。
感染したまま放置していると、淋菌性膣炎・子宮内膜炎・卵管炎になって激しい下腹部痛や発熱を起こします。
また、妊婦が感染すると、出産時に子供が結膜炎(淋菌性)になって失明する可能性もあります。
梅毒
「梅毒トレポネーマ」という細菌が、粘膜接触で感染して起きます。
潜伏期間は約3週間で、自覚症状が少なく、知らないうちに多くの人に感染させてしまう可能性があります。
放置すると3年後くらいには心臓や血管、脳などに障害が出て、日常生活が送れなくなってしまいます。
また、感染したまま妊娠すると胎児に感染し、先天梅毒児となります。
主な症状は時期によって下記のように異なります。
①第1期(~約3ヶ月)
性器、肛門、口などに小豆~そら豆大の痛みのない硬くて赤いしこりができます。
股の付け根のリンパ腺も腫れますが、痛みはありません。
これらの症状は一度、自然に消えますが治った訳ではありません。
②第2期(約3ヶ月~約3年)
発疹・発熱・疲労感・頭痛・食欲減退などがあります。
治療しないと全身に菌が広がり、梅毒疹というバラ色の発疹が全身にできます。
③第3期(約3年~約10年)
骨・筋肉・内臓などに硬いしこりができます。
④第4期(10年以上)
心臓・血管・神経に障害が出て、死に至ることもあります。
AIDS(エイズ)
AIDS(Acquired Immune Deficiency Syndrome、エイズ、後天性免疫不全症候群)は、「HIV(Human Immunodeficiency Virus、ヒト免疫不全ウイルス)」というウイルスの粘膜接触による感染や血液感染などで起きます。
HIVが免疫細胞を破壊してしまうので免疫力が低下し、様々な感染症にかかってしまいます。
感染してから3ヶ月以降でないと、確定的な検査結果が出ません。
潜伏期間は約10年で、HIVに感染しても必ずAIDSを発症する訳ではありません。
現在は早期発見して治療をすれば発症を抑えることができます。
B型肝炎
「B型肝炎ウイルス」の粘膜接触による感染や血液感染などで起き、肝臓の機能に障害が出ます。
潜伏期間は1~6か月で、症状がない人もいます。症状がある場合は、肝機能障害による食欲不振・吐き気・嘔吐・発熱・腹痛・黄疸などがあります。治療しないと肝硬変や肝臓がんになる可能性があります。
ヘルペス
「単純ヘルペス・ウイルス」が、粘膜接触で感染して起きます。
潜伏期間は3~7日間で、唇や性器の周辺に米粒程度の痛みのある水疱(水ぶくれ)ができます。
2~4週間で症状は消えますが、一度感染すると再発を繰り返しやすいのが特徴です。
尖圭(せんけい)コンジローマ
「ヒト・パピローマ・ウイルス(HPV)」の粘膜接触による感染で起きます。
潜伏期間は3~4ヶ月で、自覚症状はほとんどなく、性器や肛門周辺などにイボ状の小腫瘍ができます。
最初は米粒くらいの大きさの鶏のトサカのような形で、かゆみや痛みがほとんどありません。
しかし放置していると数が増えてカリフラワー状になり、 かゆみ・痛み・熱が出てきます。
特徴
トリコモナス
「トリコモナス」という肉眼では見えない寄生虫が膣や尿道などに入って起きます。
下着、タオル、便器、浴槽などから感染する場合もあります。
尿道に感染した場合は尿によって流される可能性があります。
感染すると免疫力が落ちて様々な細菌が増加し、泡状で異臭の強い黄色いおりものが増え、膣内や性器周辺に強いかゆみや痛みが出ます。悪化すると炎症が卵管まで進んで、不妊症、早産、流産の可能性もあります。
感染していても症状が出ないという人も約2~5割いますので、放置してしまうケースも多くあります。
カンジダ
「カンジダ菌」という人の体に元々ある常在菌が原因で起きます。
疲れ・ストレス・抗生物質などで免疫力が低下することにより発症し、再発しやすいのが特徴です。
症状は、おりものの増加、性器や膣のかゆみ、痛み、腫れなどがあります。
ちなみに、カンジダを防ぐには「唾ローション」は絶対に拒否すること!
カンジダ以外にも、膀胱炎にかかったりするリスクがあるので要注意です。
また、ボディ洗いをしているときに、ボディソープがついたまま手マンをしてくるお客様がいますが、こちらもNGです!
性病の予防をする
上記のようにほとんどの性病は粘膜接触によって感染します。
しかし、ソープランドやヘルスなどでは避けることは難しいので、下記のような方法で予防することが大切です。
体調管理をする
性病は接触しただけで感染する訳ではありません。通常であれば体の免疫力が機能していて細菌やウイルスなどの病原体の増幅を防いで発症しないようにしてくれています。
しかし疲労やストレスが溜まっている時、睡眠不足、栄養不足、風邪、生理前・生理中、激しい運動後などは免疫力が低下していて発症する可能性が高くなりますので、そういう時は無理をしないで仕事は休みましょう。
プレイ前後に殺菌をする
プレイ前後には下記のような方法でお客様と自分の殺菌をしっかりしておきましょう。
- イソジンなどのうがい薬を使って、うがいをする。
- グリンスなどの殺菌力の高いボディソープを使って性器や肛門を洗う。
- 膣への指入れプレイがある場合は、事前に爪が伸びていないか、汚れていないか確認する。
- 尿道の菌を洗い流す為にプレイ後に放尿する。
プレイ前に男性器をチェック
お客様の服を脱がせたら男性器を目視して、異常がないかを確認するのも忘れずに。
性病を患っているペニスはブツブツやイボができていたり、色がヘンだったり、膿が出ていたりします。
もしもそうした異常を発見したら「これ、どうしたの~?」とさりげなく聞いちゃいましょう。
その際、不快になるお客様もいるかもしれないので言い方に注意。
こんな風に言えば、角が立ちにくいです。
性病の定期検査を受ける
予防をしていても性病に感染してしまう可能性がありますので、月1回など定期的に性病検査を行いましょう。
風俗店では、性病検査の費用を負担してくれている所もあります。
働いている女の子が性病になって休んだり、お客様に感染させたりすれば店にとっても損害になるからです。
検査は病院ですることもできますが、自覚症状がない場合は病院に行かなくても簡単にできる郵送検査キットを利用するといいでしょう。
検査の内容で多い物は下記の通りです。
①膣分泌液検査:クラミジア、淋菌、カンジダ、トリコモナス
②うがい液検査:咽頭クラミジア、咽頭淋菌
③血液検査:HIV(AIDS)、梅毒、B型肝炎
検査費用の目安は下記のようになります。
①のみ:7,000円程度
①+②:15,000円程度
①+②+③:20,000円程度
自覚症状がない場合は①のみでもいいのですが、のどに違和感がある場合は②、長く続く疲労感や発疹などの症状があれば③も追加するといいでしょう。
ただ念の為、半年に1回くらいは全ての検査を行っておくことをお勧めします。
まとめ
このように感染すると場合によっては重篤な症状も出る性病ですが、正しい知識を身につけて予防し、定期的に検査を受けて早期発見・早期治療すれば身を守ることができます。
風俗嬢はそうした意識が高いので、一般の人より性病の割合は少ないとも言われています。
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