風俗では迷惑なお客様を「出禁(できん)」にすることがあります。
でも、こんな心配が頭に浮かんだことはありませんか?
★また、出禁を破ったお客様は果たして何らかの罪に問えるのか?
今回は風俗店における「出禁」について、さまざまな角度から考えてみたいと思います
そもそも「出禁」とは
出禁は「出入り禁止」を略した用語です。
「出禁」は、なにも風俗用語というわけではありません。飲食店やコンビニなどの小売店でも、問題のあるお客に対して店側が今後の入店を禁止するといった措置をとることはあります。
「問題のあるお客」とは、具体的には下記のようなケースです。
・犯罪行為をした
万引き(窃盗)やレジのお金を盗む(強盗)、商品やお店の備品を破壊する(器物損壊)、店員や他のお客に暴力を加える(暴行、傷害)など
・度を越したクレーマー
店員に無理難題を要求などのカスタマーハラスメント(カスハラ)行為を繰り返す悪質なクレーマーは、出禁の対象になることがあります。
・ドレスコード違反
高級レストランやホテルなどでは、ドレスコードを設定していることがあります。
そのドレスコードに明らかに反した服装の場合、お店側が入店を断るケースがあります。これも出禁の一種です。
風俗で出禁になる事例7パターン
上記は、一般的な出禁について記しました。
では、風俗における出禁にはどんな事例があるのでしょうか。
風俗で出禁になる主なパターンを7つご紹介します。
1:本番行為の強要・実施
風俗店で本番行為をするのは「売春防止法」で禁止されています。
いくらお金を落としてくれるお客様でも、法律に触れる人物は出禁となります。
2:盗撮
撮影禁止なのにプレイを隠し撮りするなどの行為は、即出禁となります。
今の時代、盗撮用カメラはかなり小型化しています。時計やメガネやペンといった小道具にもカメラを仕込めるため、どこの風俗店も神経をとがらせています。
風俗店での盗撮行為は犯罪(迷惑防止条例違反・軽犯罪法)であり、発覚した場合は出禁どころか逮捕される可能性も十分にあります。
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3:乱暴な行為で怪我を負わせる
あまりにも乱暴なプレイをして、女の子を負傷させるなどの暴力行為は出禁となります。
例えば、激しい手マンで膣を傷つけてしまった……etc.
怪我の程度によっては過失傷害として治療費や損害賠償を請求するケースもあります。
4:極度に不衛生
何日も歯磨きや入浴をしておらず、洗っても垢や体臭をおとすことができないといった、あまりにも不潔なお客は一発で出禁になります。
5:お店でゴネる・暴れる
何か納得がいかないがあったときにしつこくゴネたり、暴れたりといった行為は営業妨害とみなされてしまい、即出禁になります。
6:ドタキャンを繰り返す
無断キャンセルや当日キャンセルは、女の子やお店のスケジュールを狂わせてしま迷惑な行為。何度も繰り返すと出禁になってしまう可能性が高いです。
7:店外デートの強要・ストーカー
女の子にガチ恋して入れ込んでしまうお客も十分な出禁対象となります。
エスカレートすると、ストーカーに発展して女の子の身に危険が及ぶ可能性もあります。
また、店外デートの要求も出禁の対象です。
お店側にとって、店外デートはデメリットにしかなりません。
・風俗嬢の身の安全を守れなくなる
・お店にお金が支払われなくなる
など営業妨害レベルで迷惑な行為のため、出禁にするケースが多いです。
出禁とNG客指定の違い
出禁と似たような用語に「NG」というものがあります。
出禁とNGはまったくの別物で、下記のような違いがあります。
出禁
・お店から入店禁止を言い渡される
NG(NG指定)
・女の子個人が接客を拒否する
・お店が教えてくれず、その女の子を指名しようとしても「予約で埋まっている」などの理由で断られる
・出禁ではないため、他の女の子を指名することは可能
ただし、同じ店で複数の女の子からNG指定されている場合、厄介なお客と判断され出禁になる可能性が高いです。
出禁に法的拘束力はあるのか
お店には、迷惑なお客を出禁にできる権利があります。
とは言え、出禁については法律で明確なルールを定めているわけではありません。
出禁のお客がお店に来た場合、お店側としては入店を断る対応しかできません。来店しただけでペナルティーを科す・何らかの法的責任を問うというのは、残念ながらできないのが現状です。
しかし、お店が退去要請をしたにもかかわらず、拒否して店舗から退去しなかった場合は「不退去罪」や「建造物侵入」の罪が成立します。
また、座り込みなどの強引な方法で居座って業務を妨害した場合には「威力業務妨害罪」に問うことができます。
出禁になっても店にくるお客の手口
世間には出禁にされたことに納得できず、しつこくお店に押し掛ける迷惑客もいます。
お店側も当然厳しくチェックしていますが、中には悪知恵を働かせて監視をかいくぐろうとする人もいます。
そうした悪質なお客が使うのは、下記のような手口です。
偽名を使う
お店に予約を入れる際、出禁になる以前に使っていたのと違う名前で予約するというのは最も初歩的な手口です。
そもそも、風俗を利用するお客様は偽名で遊ぶことが多いものです。本名を使うケースは少ないため、いくらでも偽名で予約ができてしまいます。
別の電話番号で予約する
多くの風俗店では、予約電話時に過去の着信履歴からお客を判別する顧客管理システムを導入しています。この場合、出禁客は電話番号から一発でバレてしまいます。
しかし、中にはわざわざ別の携帯電話を購入するなどしてごまかそうとするお客もいるので要注意です。
変装をして来店する
デリヘルなどの出張型風俗店の場合、偽名や電話番号で別人を装えば予約が取れてしまうリスクがあります。
では、店舗型風俗の場合はどうでしょうか。
受付でスタッフが直接チェックするためリスクはかなり少なくなりますが、100%大丈夫とは言い切れません。悪質なケースだと、店員の目をあざむくために変装をして入店することも十分に考えられるからです。
こうした抜け穴を防ぐために、風俗店側はさらなる努力が必要です。
例えばですが、デリバリー風俗ならドライバーなどのスタッフが事前にお客様と対面して確認する、店舗型風俗の場合はモニター画面を通して女の子に身元チェックをしてもらう……といった具合に、対策を徹底していくことも求められるでしょう。
まとめ
風俗を利用するお客様には一部、マナーの悪い方も存在します。お店側はそうしたお客に対して「出禁」という形で毅然とした対応をする権利があります。
しかしながら、中には出禁になってもしつこく来店したり、逆恨みして嫌がらせをしたりするお客もいます。
こうした悪質な利用客にどう対処するべきか、風俗業界全体で真摯に考えなくてはならない問題だと思います。
働く女の子が嫌な思いをすることなく、安心安全に働ける環境を作ることが、私たち風俗業界に携わる者の務めなのですから。
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